無痛治療の誤解。。。
投稿日:2015年1月6日
カテゴリ:医院ブログ
最近歯科のホームページで無痛治療と謳っているところが多い。結論から言うと、通常の治療において無痛治療はありえない。。。
痛みを感じなくするように、局所麻酔(注射のこと)をすれば確かに無痛ではあるが、麻酔がいやだという患者さんも多い。
一般の歯科診療所では、
①麻酔の針を極細にする。
②電動注射器を用いてゆっくり注射する。
③表面麻酔をする。
ぐらいを無痛治療といっていることが多い。90%の歯科医院がそうだと思う。
実際は、「痛みに配慮して治療しますよ。」ということが無痛治療と宣伝されているわけである。
これを否定するわけではないが、患者さんの中には全く痛くなく治療ができるという誤解が生じているのも事実である。
痛くない歯医者があれば、まず自分が治療して欲しいくらいだ。。。
完 全に無痛にするならば全身麻酔で治療しないと不可能である。まあ全身麻酔といっても、実際は痛みを感じているので全身麻酔中も血圧や脈が変動しているんだ けど。。。と言うことは無痛というより寝てるから覚えてないと言ったほうがいい。全身麻酔をかけても局所麻酔は併用しますし。
最近は静脈内鎮静法と無痛治療を同じと思っている人が患者さん、歯科医師の中にも多い。
確かに寝てしまっているので、麻酔や治療の記憶もないけど、実際の体は刺激に反応しているんですよ。でも静脈内鎮静法で痛みの記憶がなくなっているので、無痛といってもいいのかもしれないが。。。学問的には無痛ということはないんです。
当院では静脈内鎮静法で治療する患者さんが多いが、無痛ではないと説明している。記憶がないという意味での無痛なんですと。。。
ご理解していただけたでしょうか?なかなか難しいでしょ。
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