新聞記事を見て。。〜市川市岸田歯科口腔外科ブログ

投稿日:2015年1月11日

カテゴリ:医院ブログ

先日、大手新聞に歯科医院の記事が出ていた。
まあ歯科が新聞の1面に載るのは。。。不祥事や問題が起こった場合が多い(笑)

今回は歯科医院における滅菌体制について。記事を見ると約7割に不備があるとのことである。
滅菌とはその名の通りで、菌を全て殺すこと。万全で安全という事である。
消毒とは、ある程度奇麗?ということで。。消毒してるので安全とは言えない、まあファブリーズを使うようなもんである。洗浄とは洗うだけ。

記事はマスゴミ(マスコミ)特有のあおり感があるが。。現実を示していると言ってもいい。それだけ滅菌に対して積極的な医院は皆無なんである。ドキッとしている歯科医は多いだろう。。これ以上は書けない(笑)

自分達の事を良く言う訳ではないんだが、当院の滅菌レベルは現状では最高レベルで対応している。

歯科の材料は使用用途によって滅菌対応が異なるが、当院の流れを紹介したい。
滅菌1
当院ではまず滅菌前の予備洗浄に力を入れている。
これは医療用の洗浄機。歯科医院に時々ある家庭用ではない。医療用というところが重要。医療従事者が家庭用など選択する意味が分からない。。?

確実な滅菌体制のためには、滅菌前の洗浄が重要である。汚れたものが付着したままの滅菌は全く意味がないのだ。
まず超音波洗浄機に浸け、歯科助手が流水下で洗浄していく。

ついでこの機械(医療用洗浄機:ミーレ)で洗浄をしていく。この医療用洗浄機は93℃の温度で洗浄をしていく。家庭用だと40℃位でスペックが全く違うのだ。この段階でほぼ滅菌に近い状態になる。

ついで、滅菌である。専用の容器に入れて滅菌器に入れていく。
当院は3台の滅菌器がある。器具によって使い分けている。

一 般の器具用(フル回転)。口腔外科、インプラント用(中空の内部まで真空状態を作り出す事で滅菌していく:クラスBと言われて、厳しいヨーロッパ基準をク リアしている)、タービン用(今回の新聞で、問題になっている部分:当院の物は外側だけでなく、内部洗浄、注油、内部滅菌までする完全な物である)
滅菌①
左がクラスBの滅菌器、右がタービン専用である。小さい滅菌器を使ってタービンの滅菌を宣伝している歯科医院があるが。。あれは完全ではない、簡易型である(ないよりはいいというもの。。)

見 学に来る歯科医師や歯科衛生士の方も、この滅菌システムをかならず見て行く。自分も揃えたい。。といって写真撮って帰られるが、なんでやらないのか?逆に 疑問である。確かにかなりの設備投資である。しかし外車に乗ったり、贅沢する部分を抑えて。。このような分野に力を入れればいいのに(笑)

これ以上は書けないので。。。まあしっかり滅菌を行っている歯科医院にとっては追い風の記事(いい記事)であった。歯科医院の次は医科が標的になるのかもしれないな。。