ビスフォスフォネート服用の患者さんの抜歯〜市川市岸田歯科口腔外科

投稿日:2015年1月11日

カテゴリ:医院ブログ

歯科治療(特に抜歯などの外科処置)と相性の悪い薬がある。
代表的な物はビスフォスフォネートである。骨粗鬆症患者やがんの骨転移に対して用いられる。

この薬を投与されている患者さんで、さらに糖尿病やステロイド投与がされている場合。。抜歯後の治癒が悪くて骨髄炎を引き起こす場合がある。ただし、全員ではない。確率的にはかなり低いのだが。。骨髄炎になると厄介である。

内服と点滴投与があるが、点滴投与(がん患者)されている場合は一般開業医の手を離れて、大学病院などと連携診療が必須になる。現時点では基本的に手は出せない。。

内服投与(骨粗鬆症)の場合は、開業医でも対応する必要がある。投与期間によるが薬を3ヶ月ほど中止して抜歯になる。ただし。。根拠があるのか?という部分では弱い。。一応の指針はあるのだが。。

今日の患者さんは90歳台の患者さんで、歯周病で抜歯の歯が3本あった。3ヶ月薬をやめて、その期間は週1でクリーニングを行い、徹底的に口腔内をきれいにする。抜歯自体はすぐ終わるんだが、今後の治癒がどうなるのか。。慎重な管理が必要である。