8020運動の理想と現実。。。

投稿日:2015年1月6日

カテゴリ:医院ブログ

歯科医師会の運動で、有名なのは8020運動(はちマルニーマル)である。
変な応援歌や体操もあるが。。(笑)世間の人はどう思っているのだろう?

自分としては、8000もいいんじゃないか?とも思う。ただし全ての人が歯がなくても良いと言っているのではない。

簡単に言うと、主旨は80歳で20本の歯を残しましょうというものである。確かに歯があって、しっかり噛むことで健康になるのだが。。。

ひとりで自立した高齢者が、自分で歯も磨き、定期的に歯科医院にかかっているならばいいと思う。
ただし、多くの場合は。。
①20本残っていたとしても、虫歯や歯周病になっている。しかも治療しにくい。。
②脳梗塞や心臓の病気で、血液の流れを良くする薬や降圧剤を飲んでいる。
③片麻痺などで歯ブラシが使えない。。自分で磨けない。。。
④家族の協力も得られない。確かに肉親とは言っても、他人の歯は磨きたくない。
⑤施設などに入所した場合は口腔ケアは後回し(最近変わってきたが。。)

個人的な意見を言わせてもらえば、早い時期に入れ歯になるのも悪くないと思う。年とってからの管理がしやすいのだ。
この早い時期というのがポイントである。70歳から歯周病で総入れ歯というのではなく、50歳台から総入れ歯のほうが簡単なのだ。
ちなみに自分の祖母は96歳で健在であるが、50代から総入れ歯だ。

健康でない場合で、治療が必要な歯が中途半端にあった場合に、厄介な問題がおきるのである。口腔内の汚れや細菌が原因で肺炎や不明熱になったり。。当然口臭なども周囲に迷惑になる。

男女でみると、男性の80歳と女性の80歳では明らかに衰えが違う。大体80歳で健康なのは女性が多い。

こんなことを書くと怒られるのかもしれないが、現実である。昔は50歳で寿命、今は80歳以上。。。色々と問題が多い。

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